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お盆 ご先祖様を偲ぶ日

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お盆というのは、地方によって、7月または8月の13~15日に亡くなったご先祖様をお迎えし、偲ぶ仏教の行事になります。
本当の名前は「盂蘭盆会(うらぼんえ)」といいます。

盂蘭盆会とは?

「盂蘭盆会」と書いて「うらぼんえ」と読みます。
漢字でもひらがなでも意味がわかりませんよね。
それもそのはずで、古代インドで使われたサンスクリット語だからです。
日本では梵語といいます。

サンスクリット語で「ウラバンナ」、意味は「さかさ吊り」ですが、その「ウラバンナ」が「うらぼんえ」に変わったのだそうです。

しかしなぜ「さかさ吊り」?と思いますよね。

お釈迦様のお弟子、目連尊者のお話

「さかさ吊り」を説明するには、お釈迦様のお弟子の目連尊者(もくれんそんじゃ)のエピソードが関係しています。

お釈迦様のお弟子さんの一人に、目連尊者(もくれんそんじゃ)という神通力をお持ちの方がいました
目連尊者は、亡くなったお母さんがどうしているだろうと思い、神通力を使って様子を見てみることにしました

するとお母さんは、餓鬼道(がきどう)に落ちて、さかさ吊りにされて餓えに苦しんでいました
驚いた目連尊者は、神通力を使い、お母さんに食べ物を与えようとしますが、なぜか食べ物は業火となってお母さんを襲います

困った目連尊者は、お釈迦様に相談します
するとお釈迦様は、
お母さんに食べ物を送っても届かない
7月15日にお坊さんたちが修行を終えられるので、その日、お坊さんたちに食事や飲み物を供養させて頂きなさい
と仰いました

そこで目連尊者は、言われた通りにします
すると、目連尊者がお坊さんを供養したという功徳がお母さんに伝わり、お母さんは救われました

というお話。
仏教の言葉で「回向(えこう)」といいますが、自分の積んだ功徳を死者に回し向け、供養することです。

これが7月15日だったということで、その日亡くなった方を偲び、供養するお盆となったのですね。

なんで7月盆と8月盆と2つあるの?

目連尊者のお話からすると、お盆は本来7月15日です。
ではなぜ8月盆があるのか?

それは日本が新暦を採用したことに原因があります。
現在の7月15日は、農繁期にあたります。
農家は忙しくてお盆どころではありませんね。

そのため一月遅らせて8月15日にお盆をするようになったといわれています。

そういえば7月盆は都市部、8月盆は田舎が多いですね。

お盆ですること

盆の入り

13日に「盆の入り」を迎えます。
ご先祖様だけでなく、遠くに暮らす家族や親せきも帰省したりして、集まってきます。
日本中の大移動ですね。

盆棚

精霊棚(しょうりょうだな)ともいいます。
お仏壇の横やお部屋の一角に棚を設け、ご先祖様にお供え物をささげます。

お花や、お菓子、野菜や果物などもですが、「精霊馬(しょうりょうま)」も忘れずに。

精霊馬

「精霊馬」というのは、キュウリやナスに割りばしなど刺して足をつけたものを馬や牛にみたてたもの。
キュウリの馬に乗り、少しでも早く帰ってきてもらい、お帰りは牛の馬でゆっくりとという思いが込められています。

提灯、あんどん

お盆のときは、提灯やあんどんを飾っておきます。
ご先祖様が帰ってくるときの目印になるものです。

迎え火 

「迎え火」といって、ご先祖様をお迎えするためのものです。
玄関や門前で「おがら」と呼ばれる麻の茎を燃やし、その煙に乗ってご先祖様がお帰りになります。

盆踊り

全国各地で盆踊りが開催されます。
盆踊りにはご先祖様の霊を鎮め、自分の身に降りかかる災厄も祓い除けるという意味があります。
やぐらを組んで、その周りを踊るスタイルと、列を組んで踊り歩くスタイルがありますね。

日本三大盆踊りは、阿波踊り(徳島市)、郡上踊り(ぐじょうおどり・岐阜県郡上市)、西馬音内盆踊り(秋田県羽後町)です。

送り火、灯籠流し

送り火 

「送り火」を焚いてご先祖様を送り出します。
迎え火と同じように「おがら」を燃やし送ります。
有名なのは、京都五山の送り火です。

8月16日に京都を囲む五山に「大」「妙」「法」と舟、鳥居の火が灯されます。
その大きさは「大」の字では、1画目80m、2画目160m、3画目120mに及ぶそうです。
この火を盃の酒に映してから飲むと、病気にならないと言われています。
また、送り火の消し炭も厄除け、疫病除けのお守りになるそうです。

灯籠流し、精霊流し

海や川に近い地域では、灯籠流しや、精霊流しをしてご先祖の霊を送ります。
暗い中に灯籠の明かりが幻想的です。
有名なのは、鴨々川灯籠流し(かもかもがわとうろうながし・北海道)や真岡(もおか)の灯籠流し(栃木県)、精霊流し(長崎県)です。

レクのアイデア

●ナスやキュウリの精霊馬の意味をクイズにしましょう!

●花火大会や夏祭りをしましょう!

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