二十四節気 PR

二十四節気 雨水(うすい)

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雨水

2月19~3月5日頃。

立春の次は、雨水です。
農作業の準備を始める頃合いとされてきました。

少しづつ春の気配がしてきて、雪が雨に変わり、氷が解けて川にせせらぎが戻ってきます。
日も少しづつ長く感じられ、風も冬の冷たい風じゃなくてやわらかく感じられるようになります。

この頃降る雨は「春の雨」といって、この雨の恵みで芽吹きが始まります。
別の呼び方では「雪消しの雨」とか「甘雨(かんう)」「慈雨(じう)」
「木の芽おこし」、「木の芽雨」などがあります。

2月下旬あたりから、ハクチョウの「北帰行(ほっきこう)」が始まります。
オオハクチョウやコハクチョウは冬を過ごすため本州各地に来ていましたが、そろそろ故郷であるロシアへ帰る準備をします。
オオハクチョウは140㎝ほどの大きさで、コハクチョウはそれより一回り小さいサイズです。

【小千谷の雪晒し】
新潟県小千谷市周辺では「小千谷縮」という麻織物を生産しています。
「シボ」と呼ばれるシワのような生地ですが、吸水性や放熱性が高く春夏の着物や、衣類などに使われています。

2月のこの頃は、晴れた日に雪の上に生地を広げる「雪さらし」が行われます。
これは、太陽光で雪から出た水蒸気が、酸素と結びつくことでオゾンが発生するそうですが、そのオゾンで生地を漂白するという先人の知恵だそうです。

七十二候

二十四節気雨水の候は以下の3つです。

初候: 土脈潤い起こる(どみゃくうるおいおこる)

2月19~23日頃。
雨水の初候です。
雨水が雪が雨になり、雪解け水が大地を潤す頃を指していましたね。
その初候である「土脈潤い起こる」は、まさにその雪解けの水が大地に行き渡り、土がやわらかく力を取り戻し、土の匂いまでして来そうな様子を表しています。

次候:霞始めて靆く(かすみはじめてたなびく)

2月24~28日頃。
雨水の次候です。

霞というのは、「霧」のことです。
大気中の水分が浮遊して、ぼんやりと視界が悪くなる自然現象です。

霞というのは、気象用語でなく、俳句などで使う季語です。
春は「霞」秋は「霧」と使い分けられています。
その霞がみられるようになる頃ということです。

末候: 草木萌え動く(そうもくもえうごく)

3月1~5日頃。
雨水の末候です。
「下萌」「草萌」とも呼ばれ、まさに芽吹きのことです。
この頃の雨を「木の芽おこし」「木の芽雨」と呼びます。
春のやわらかな日差しと木の芽雨にうながされ、新芽があらわれてきます。

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